今週でアーリーリタイアする同僚と少し話をしました。彼は30代中盤なのですが、卓越したソフトウェア知識を生かして稼ぎまくり、ここから先は故郷のフィリピンに帰って毎日好きなことをして過ごすそうです。ちなみに、彼は独身で、10歳になる息子がいます。結婚してたかどうかは聞いてません。
彼は優秀ではあるのですが、あまり上品ではなく、物をずけずけとはっきり言う、一言で表現するとrudeな人でした。でも人生を楽しむ、いや人生は楽しくあるべきだという彼の姿勢に、僕は好感を持っていました。
「俺は今まで、ストレスに耐えてがっつり働いてきた。もうそういう生き方はしたくないんだ」
「金の多寡はたいした問題じゃないんだ。俺のやりたいことには、そんなに金はかからない」
「人生は短く、だからこそ楽しみたいんだ。老後に金で困ろうと早死にしようと、楽しい人生だったと振り返ることができたらそれでいい」
「息子は自分の人生を自分で切り開くべきだ。もちろん大学を出るまでの教育費は出すが、そこから先の人生は保障しない。息子に残す遺産のために自分の人生を使おうとも思わない」
「これからの人生が楽しみすぎる。ワクテカが止まらない」
「金に困ったらまた働きゃいいんじゃねーの」
正直、話を聞いているだけで羨ましくなってきます。ですが、彼にも一つだけ後悔していることがありました。
「俺はこれまで7年間シンガポールで働いてきた。最初の予定では2年間のつもりだった。ここは、金を溜めるには最適な場所だが、もっと他の場所での生活を楽しむべきだった」
後悔の方向性がもっと楽しむべきだったというも、なんというか、楽しそうで羨ましい限りです。
彼のこれからの人生に最大限の祝福を送りましょう。
でも同時に、一抹の寂しさを感じます。