震災から一年が立ちました。
歴史のターニングポイントになるような出来事を経て、良くも悪くも新しい時代に突入するかと少しだけ思いました。ですが、震災後に日本から聞こえてくる話は、特に政府やマスコミが主導する話は、まるで時代を昭和に戻そうとするかのようなものばかりでした。曰く、震災で絆の大切さが見直され結婚が増えた(大嘘)。曰く、原発を再起動しないと夏を乗り切れない(大嘘)。
これで変われないんじゃ、もうどうやっても無理です。日本の社会は変わりません。維新なんて起こせません。中央集権体制と既得権は堅持され、消費人口と生産人口はどんどん減少していき、不景気は何十年も続き、現役世代の負担はますます重くなり、子供は少なく老人があふれかえる、希望の全くない国になっていくことでしょう。美しい国。鬱くしい国。
幸いなことに、日本以外でも生きていけるインフラが整い、また日本以外でも収入を得られるようになったので、これからは日本にはできるだけかかわらないで生きていくつもりです。もちろん、他の国と比較してなお日本が生活するに値する、魅力ある社会になることを願っています。でもたぶん無理だと思います。
読者のみんなも、沈みゆく船で「一つになる」のではなく、「てんでんこ」で自分(とその周りの人)だけでも助かるように動きましょう。
「てんでんこ」非常時には親子であってもかまわず、てんでばらばらでもいいからとにかく早く自分が高台に行け。「ひとつになる」タイプの避難訓練と真逆の精神だけど、津波の際に役に立ったのはこちらであるからして。