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読書メモと割り切って淡々と更新してみることにしました。
グレゴリウス山田「竜と勇者と配達人」1巻
竜と勇者と配達人 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: グレゴリウス山田
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/02/17
- メディア: Kindle版
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なかなかおもしろかったです。勇者や魔法使いといった職業や、セーブポイントなどのRPG概念から発したファンタジー中世と、リアルな歴史の中にある中世をごちゃごちゃと混然した作品になります。歴史考証もかなりしっかりしていて、ドラゴンを退治する勇者パーティーを捕鯨船に見立てて解体したあとの竜の処遇まで考察してます。そういったファンタジーよりの回があるかと思えば、中世のPaper(羊皮紙とか)事情に焦点を当てたリアル寄りの回があったり、振れ幅が大きいのが良いですね。RPG概念をメタなネタにしつつ歴史考察するというのはなかなか珍しい作品だと思います。冷蔵庫替わりにブラック企業に使われる氷の魔術師が面白かったです。
続きも読みます。
トネ・コーケン「スーパーカブ」
- 作者: トネ・コーケン,博
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2017/06/01
- メディア: Kindle版
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父親が亡くなり、母親が失踪してほぼ天涯孤独となった地味な女子高生が、中古のスーパーカブを手に入れて少しずつ世界が広がっていく。この作品は、そこらへんにある少女旅行記みたいなアドベンチャーはありません。「ここではないどこか」を目指さないし、新しい世界も素晴らしい夜明けもやってきません。あるのは、バイクによって少しだけ広がった現実だけ。でもこの「少しだけ広がる」てのが大事なんですよね。日常が少しだけ便利になる、そして行こうと思えば冒険もできる。リアルな原付が書かれています。
でもこうやって行動半径が広がる話なら、自転車のほうが好みですけどね。
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