西尾維新「傷物語」

傷物語 (講談社BOX)

傷物語 (講談社BOX)

化物語の前日譚にあたる話で、阿良々木少年と吸血鬼の忍が化物語でどうしてああいう状況になっていたかという話なんですが・・・ぶっちゃけこの作品単体で見るとイマイチだと思います。
化物語の良さは阿良々木くんと女の子とのボケツッコミにあると思っている(というかここで評価しないといろいろ厳しい)ので、そういうのなしで怪異がどうのとか言われてそっち方面で作劇されても困惑してしまうんですわ。というか、真面目な作劇をするには中途半端なボケツッコミが帰って邪魔になるんですよね。ボケツッコミもメタなギャグも、やるんならとことんやるか逆に全くやらないか、どっちかにしないと作中で矛盾しあって座りが悪いです。