仲谷鳰「やがて君になる」1巻
- 作者: 仲谷鳰
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2015/10/27
- メディア: Kindle版
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これは素晴らしいです。これまで読んだガチな長編百合作品でもトップクラスの完成度です。すごいなこれ。
恋をする気持ちがわからず悩んでいた小糸侑は、生徒会の手伝いをしていてであった七海燈子が「相手を特別だと思えないから」と告白を断る瞬間を目撃してしまう。ところが、いろいろあって侑は燈子先輩の「特別」になってしまう。先輩はずるい。私だって特別を感じたいのに、誰も特別って思えないって言ってたのに、私の知らない特別な感情を知っている。私だって特別を感じたいのに・・・。
キーワードは「特別」でしょう。誰も特別に思わない侑が、誰も特別に思わないはずだった燈子先輩の「特別」になったのはなぜなのか。ここまでは1巻で書かれます。そして侑は自分の「特別」を見つけることができるのか。まあ見つかるんだろうけど。そしてそれが君(燈子先輩)になるんだろうけど。展開が違ったら何かください。
少女漫画がベースにある他の百合漫画と比べて、モノローグを使わずに絵だけで内面を表現するのが珍しいですね。あと燈子先輩がかわいいです。
きちんと書ききったら玄鉄絢「星川銀座四丁目」に匹敵する傑作になりそうな予感です。