乙一「銃とチョコレート」

ミステリーランドらしく真っ当じゃない児童小説でした。19世紀くらいのヨーロッパで、怪盗ゴディバを追いかける正義の名探偵ロイズ、という設定があるんですが、この設定がひっくり返ってロイズが本性を見せたあたりから物語が面白くなります。
作中の誰も正義ではなくて、欲にまみれて好きなことばっかりやってる感じがディストピアぽくていい感じです。それでもミステリーランドのほか作品に比べたら毒が少なめな気はします。
短くてさくっと読める作品でした。