有川浩「阪急電車」

阪急電車 (幻冬舎文庫)

阪急電車 (幻冬舎文庫)

その日、征志が宝塚駅で乗り合わせた女性は、征志の側から一方的に見覚えのある人だった。武庫川の高架から見える河川敷の奇妙ないたずらをきっかけに、二人は少しずつ話し始めた。阪急今津線を舞台に、乗り合わせた乗客の人生をわずかに交錯させながら、電車は進み、しばらくするとまた折り返した。という短編集です。
東条人物がみんないい人で、だけどいろいろと悩んでいて、少しだけ前向きになるようないい話が多いです。宝塚駅西宮北口駅の恋が始まる話がいいですね。純白のドレスで復讐する話もよかった。
いい小説でした。