Jansson「Moominland Midwinter」

Moominland Midwinter

長い冬がやってきて、ムーミン一家は冬眠に入りました。ところが、ムーミントロールだけ春を待たずに目覚めました。一面の雪で覆われ、木々の葉は落ち、太陽は昇らず空はうっすらと明るくなるだけ。ムーミン谷の不思議な冬の住人と知り合い、始めて見る冬の世界でムーミントロールの冒険が始まりました。
これは傑作。
雪に覆われ太陽の昇らない物寂しい白銀の世界はどこか美しく、その中で生と死に直面したムーミントロールがちょっとだけ成長するお話です。これまで読んだムーミンシリーズで物語としての完成度は一番だと思います。可愛らしい登場人物、美しい世界、無駄のない物語。素晴らしい作品です。「ムーミン谷の冬」というタイトルで日本語訳も出てます。
さて。そろそろ児童文学じゃない普通の小説に挑戦してみようかな。