最近、電気業界の悪いニュースばかり取り上げてたので、たまには良いニュースでも。
http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/f39f76d4fe119f431e443cf2635af4da/
典型的な「持たざるものの強み」が発揮された例ですね。「持てるものと持たざるもの」みたいな感じで格差と絡めて語られることも多いけど、「持たない」ことは意外と利点があるんですよ。少なくとも、ビジネスの世界ではいいことだとされています。
東芝の場合だと、ソニーやシャープが液晶パネルの工場を作る中、東芝は工場を「持たない」という選択をした。その結果、サムソンやLGも含めた世界中を比較して、「一番安くて品質のいいパネル」を選んで買うことができた。自社で工場を持ってしまうとこうはいきません。自分の会社の工場を遊ばせて、他の工場から仕入れるなんてなかなかできないでしょ?
同じような事例はたくさんあります。全国に代理店を持つ大手保険会社が、ネットやTV通販を主販売経路とする新興・外資保険会社に価格競争力で負けてしまう、なんていうのも同じような話です。全国の代理店とそこに働く従業員のコストの分、どうしても振興勢力より割高になってしまいます。
個人でも同じようなことがいえます。親が医者だから、設備を持ってしまったから、自由に職業を選べない。家を買ってしまったから、給料が下がっても家賃の安い地域に引っ越せない。嫁を持ってしまったから、自由に風俗遊びができない。どれもありがちな話です。
まとめるとこんな感じですかね。「持ってしまう」ことは、「動けなくなること」につながり、「多数の選択肢の中から一番いいものを選ぶ」自由をなくしてしまう。
余計なものを持ちすぎて身動きが取れなくなった挙句、何も持ってなかった学生時代の輝かしい記憶を懐かしむばかり、そんな状況にならないようにしましょう。自戒をこめて。
それはそれとして、液晶パネルを「持たない」という選択をした東芝が、半導体工場を「持たない」という選択をしないのはなんでなんですかね?他にも、「持たない」つまりは撤退したほうがいい事業もたくさんあるような。白物家電部門とk(ty