古橋秀之「ケルベロス壱」

これは、一匹の怪物の物語だ。「一匹」なれど「一頭」とは呼び難い。なぜなら、その生き物には頭が三つあるからだ。その生き物はいまだこの世に生まれていない。今はまだ、三つの頭が揃ったところだ。
かつて王に挑み、敗れて燻っていた廉把。亡国の姫を自称するストリートチャイルド・蘭珈。鐘の無い場所で鐘を突く大男・浪无。三人の出会いと因縁の相手との邂逅が書かれる一巻目でした。
秋山瑞人「DORAGONBUSTER」()とのシェアワールド小説。「龍盤七朝」が世界観の名前なのかな。まだプロローグ的な内容でしかないのに、ものすごく面白いです。映像が目に浮かぶようなスタイリッシュなアクションシーンと、先が予想できない展開がいい感じです。
「龍盤七朝」を冠する二作、どちらもものすごく面白いし早く続きが読みたいのですが、これほど続刊が出るか心配されるシェアワールド小説はそうないのではないでしょうかw
きちんと続きを出して欲しいです・・・。