歌野晶午「そして名探偵は生まれた」

そして名探偵は生まれた (祥伝社文庫 う 2-3)

そして名探偵は生まれた (祥伝社文庫 う 2-3)

何年か前に400円文庫として出版した100ページちょっとの中篇を集めた作品。4編収録。どれも未読でした。
どれもそれなりに良かったけど、ベストは「館という名の楽園で」かな。探偵小説が好きで、探偵小説に出るような「館」を作り上げてしまった男の青春回顧録とも言える内容で、使われてるトリックは一発ネタだけどしんみりとしたラストがいい感じです。
どの作品も、長編でも使えるようなネタを中篇で使ってる感じで、総じてクオリティの高い作品集でした。