2008年の5冊(小説)
今年読んだ本(文庫)の中から順位をつけず5冊選んでみます。
・大西科学「晴れた空にくじら」→
不思議な現象を一つだけ設定して、そこからは完全な物理学的な考察で作られる世界観が面白かったです。ニュートン力学にしたがうファンタジーなんて、そうそうないんじゃないかな。
・有川浩「空の中」→
空の中に浮遊する不思議生物を扱ったSF。こちらは「そういう生物がいたら社会はどう対応するのか」をシミュレートしてる感じです。青春小説でもあり、恋愛小説でもあり、どの方向から読んでも楽しめる作品だと思います。
・東野圭吾「容疑者Xの献身」→
よくできたミステリであり、それ以上に最高の非モテ文学でした。ネタバレネタバレなラストは涙なくしては読めません('A`)。今年のベスト。
・森見登美彦「四畳半神話体系」→
こっちはダメな非モテ小説w ダメな大学生が、あの時に判断を誤らなければダメな生活を送ることはなかったのに、という平行世界でやっぱりダメな生活を送る話です。超絶な文章力で繰り返されるダメな主張に注目だねw
・森博嗣「クレィドゥ・ザ・スカイ」→
えーと、ストーリー的な印象はあまり残っていませんw 余計なものはいらない、いつまでも飛続けたいというキルドレの純粋な思いが印象に残る作品でした。ほら、俺キルドレだしw
次点として、秋山瑞人「DORAGON BUSTER」と野村美月「“文学少女”と神に臨む作家」を名前だけ挙げておきます。