葉山透「ニライカナイを探して」
- 作者: 葉山透,山都エンヂ
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2005/12/10
- メディア: 文庫
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なんといってもタクローの一人称を通して綴られるリカの魅力に尽きますね。自分の可愛さを自覚しつつ小悪魔的にタクローをからかうところや、虚勢の裏に隠された弱さや繊細さ、そして本心を見てタクローがだんだん惹かれていく様子を物凄く丁寧に書いてあります。そしてそれが彼女の魅力を物凄くよく伝えているのです。タクローじゃなくても惚れそうですw
とはいえ、タクローの正体については蛇足だったかなぁ、と。こんな僕の本当のことを話したら、きっとリカに嫌われると思ってた。こういう思いや”ここではないどこか”への憧れなんてこの年代の男の子ならみんな持ってるものなので*1、そんな特殊な設定が必要だったとはちょっと思えません。
それを差し引いても十分にいい小説だとも思うけどね。これ読むと沖縄に行きたくなるw
*1:俺もw