ぼくのなかのどうしようもなく冷たい何か

今日は引きこもって本を読みまくるぞー。しかもクリスマスに関係ある本を読むぞ。
ということで予告だけ。
ケーキは買えなかったけど、ローストチキンとちょっといいワインが買えたので両方読み終わったら一人祭りをします。素晴らしいクリスマスだw

若竹七海「心のなかの冷たい何か」

心のなかの冷たい何か (創元推理文庫)

心のなかの冷たい何か (創元推理文庫)

読了。
1991年のある日、わたしは会社を辞めた。気の向くまま旅をしようと思い立ち、箱根に向かう電車の中で一之瀬妙子と出合った。性格はわたしと正反対だったが、彼女の自分中心の考えは正直で飾りが無く一緒にいて面白かった。箱根から帰ってしばらく経つと、妙子から電話が掛かってきてクリスマスイブに二人で飲むことになった。ところが、クリスマスを目前に控えて妙子は自殺してしまった。わたしに当てた手記を残して・・・なぜ?ほんとうに自殺だったの?みたいな話。
さまざまな人間の中にあるどうしようもなく冷たい何かを見て凹んでも決して調査をやめない主人公がなかなかカッコイイですね。作中作を活用した構成もトリッキーで、ラストで二転三転する展開も面白い作品です。新書が出たのが91年だったりするから、いろいろな部分で古さは感じてしまいますが・・・。
もちろん、読んでる間に見つめるのは登場人物の、そして自分の”心の中の冷たい何か”なわけで、当然読後感も滅茶苦茶悪いので、はじめからそういうものだと思って読むべきでしょう。クリスマスに読むにふさわしい、ものすごくダウナーな小説でしたw

三浦勇雄「クリスマス上等」

クリスマス上等。 (MF文庫J)

クリスマス上等。 (MF文庫J)

読了。
一人寂しくクリスマスケーキを食べていた俺、高校生・五十嵐鉄平の元に異世界人を名乗る女が現れた。そして別世界の人気番組の企画で俺にサンタ役になって不幸な少女を救えと言い出した・・・みたいな話なんですが、途中から唐突にアクション小説になりますw
これぞライトノベルとでも言うべき予定調和なアクションの勢いは評価できるけど・・・。勢いだけで突っ走ってて細部の詰めがかなり甘いとも思いますが、ド新人の作品にそこまで望むべきじゃないよね。普通に面白いクリスマス小説が読みたきゃこっちを薦めます。
ちなみにこの付近でこの時間帯にたった一人で部屋に閉じこもってるのは五十嵐さんだけです。というかそれクリスマスケーキですか?ひとりで?ひとりで食べるの?わびしくひとりで?ぷぷっ――おっと失笑しました。じゃなくて失礼しました」・゚・(ノД`)・゚・