浦賀和宏「火事と密室と雨男のものがたり」

物凄い勢いでダメ人間小説だなぁ。ダメ人間小説として有名な森見登美彦滝本竜彦の主人公にはある種の愛らしさがあると思うんですよ。だが八木剛士、テメーはダメだ。アメリカなら間違いなく高校で銃を乱射しるでしょ、この人。日本でも秋葉原歩行者天国で(ry もう完全にダークサイドに落ちきってます。しかもそんな彼の恨み辛み怒りが何ページにもわたって繰り広げられるから、というか作中でずっと怒ってないかこいつ、とにかく辛いものがあります。あんまり頭もよくない、というか怒ってばっかりであんまり考えてないし。
この小説はダメ人間ウォッチなので、ミステリとして評価すべきじゃないと思います。