冲方丁「光圀伝」

光圀伝 電子特別版 (中) (角川書店単行本)

光圀伝 電子特別版 (中) (角川書店単行本)

さすがにおいらも、水戸の光圀さんが、この印籠が目に入らない人だというのは知ってます。
というわけで、徳川頼房の三男にして水戸徳川家を継いだ光圀を主人公とした、「天地明察」に続く時代小説でした。一つの巨大なプロジェクトに人生を捧げるプロジェクト小説だった「天地明察」とは違って、大義を追い求めた光圀の生涯をつづった伝記的な作品でした。この小説を読んだ限りだと光圀はものすごく魅力的な人物で、隠居後を繰り返すだけの時代劇が人気なのもうなずけます。
でもやっぱり時代小説はあんまり好きじゃないです。「テスタメント・シュピーゲル」の続きはまだでしょうか。