浦賀和宏「松浦純菜の静かな世界」

またダウナーな小説が続いてしまった。
全ての非モテ浦賀和宏を読むべし、みたいな記事をどこかで読んだ記憶があるのですが、なるほどこれは確かにアレな小説ですね。ダメな感じの高校生活を送りダークサイドに落ちきってる八木剛士くんが、松浦純菜に巻き込まれたりいろいろあって連続殺人事件を解決する、という話になります。ぶっちゃけ、ストーリーはどうでもいいです。高校に友達もなく、もちろん彼女もなく、面白いこともなく、ダメな感じにこじらせてる八木剛士くんが、ダメな感じにあたふたする様子を楽しむ作品だと理解しました。ミステリというよりダメ人間ウォッチだよ。しかもあんまり笑えない。これは酷い。
滝本竜彦森見登美彦の作品の主人公はまだ真人間になれそうな感じだけど、八木剛士くんはこじらせすぎてて無理っぽいです。あまりに酷いので続きも読んでみます。