桜庭一樹「ファミリーポートレイト」
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/11/08
- メディア: Kindle版
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これまでの桜庭一樹作品の延長線上にある作品でした。つまりは、女の子が酷い目にあって、物語にすがって強く生きようとする。これまでと違うのは、少女時代だけじゃなくて女の子の一生(30半ばくらいまでだけど)を扱ってることと、強く生きた結果ダウナーにしたたかに生きれそうなところかな。それにしてもダウナーな小説だ。
主人公のコマコさんは境遇からしょうがないところはあるし確かにそれなりに病んでるけど、物語中毒者に対する厳しすぎる筆致が印象的でした。物語に救いを求める人なんて碌なもんじゃないだろうけど、しょうがないじゃん・・・。