石持浅海「八月の魔法使い」

八月の魔法使い (光文社文庫)

八月の魔法使い (光文社文庫)

ものすごくもにょっとした読後感でした。小説の問題ではなく俺の問題で。
ゆったりとした空気が流れる8月15日のオフィス。中堅メーカーの株式会社オニセンの会議室では企画部主導のあまり重要ではない役員会議が開かれていた。気の抜けた会議のはずが、不意に出てきた工場事故報告書により会議室の空気は一変し、企画部では同じ事故報告書を松本課長が中村部長に突きつけていた。という感じのオフィスミステリになります。
なのですが、日系企業のネトネトした出世争いにも興味もってないし、件の工場報告書もさっさと中身見ちゃえよ、というかどうでもいいじゃんそんなの、としか思えなかったのでぜんぜん楽しめませんでした。要は提示される謎にぜんぜん惹かれなかったんですよ。こうなると、ミステリを楽しむのはきついです。
やっぱり出世とか、あんまり興味もてないです。