野村美月「葵―ヒカルが地球にいたころ」

平安学園の皇子と呼ばれた恋多き男・ヒカルの幽霊が、外見がヤンキーで友達がいない是光に取り付いて、ヒカルの心残りを解消していく。という話のようです。いきなりヒカルの葬式から始まるので“文学少女”みたいな重い話になるのかと思いきや、ハーレムラブコメでした。ハーレムラブコメとしてみたらいい出来の作品だと思います。でも俺は小説にハーレムラブコメを求めてないんだよ・・。
この軽いんだか重いんだか良くわからない微妙なラノベ風味が野村美月の持ち味だってのは重々承知しちゃいますが、それでももうちょっと端正な恋愛小説風ミステリを期待したいですね。