米澤穂信「ふたりの距離の概算」
- 作者: 米澤穂信
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/06/22
- メディア: 文庫
- 購入: 7人 クリック: 203回
- この商品を含むブログ (94件) を見る
古典部の新入生と過ごした日々と、現在のマラソン大会の二元中継でお送りする古典部の文庫新刊です。アニメ化以降のエピソードになります。
日常ミステリとして読むより青春小説として読むべき作品ですが、マラソン大会の進行を軸に過去の小さな出来事を積み重ねて終章に大きなテーマを持ってくる手腕が見事です。日常ミステリの作法を物凄く上手く青春小説に応用しています。
ミステリとしての謎も解いて、マラソン大会も無事に渉猟し、その上でああいう結末になるあたりに、ひねくれた(ry
その意味では非常にこの人らしい作品だと言えると思います。大日向さんはいいキャラしてたので、そのうち再登場しそうですね。