歌野晶午「密室殺人ゲーム2.0」

密室殺人ゲーム2.0 (講談社文庫)

密室殺人ゲーム2.0 (講談社文庫)

一人きりの部屋で、頭狂人は4人の仲間といつものようにAVチャットをしていた。彼らは互いの本名も知らぬまま、推理ゲームをする仲間である。推理ゲームと言っても、各々が創作した推理小説を披露するわけではない。各々が捜索したトリックを駆使して人を殺し、それを肴に、酒を飲みながらああでもないこうでもないと推理ゲームをするのだ。人を殺すことにさしたる感動もないが、自分が考えたトリックを披露するのは楽しい。そして今日も、仲間が出した殺人事件のトリックを考えつつ、楽しくチャットに興じていた。
「密室殺人事件王手飛車取り」()の続編になります。基本設定は変わってないけど、あっちを先に読んだ方がいいです。相変わらず、ミステリを読まない人にはドン引きされそうな設定ですが、テクノロジーの進化でより身近に感じられるあたりがポイントですね。というか、前作はどう考えても時代を先取りしすぎです。
前作も今作も、ザンギャ君のトリックがグロテスクでかつしょうもなくていいですねw