西澤保彦「夢は枯れ野を駆け巡る」

夢は枯れ野をかけめぐる (中公文庫)

夢は枯れ野をかけめぐる (中公文庫)

長年勤めた百貨店を五十路を前に退職した羽村祐太には、妻帯者もなく酒もたばこもたしなまず、貯金が趣味だったため、これまでの成果いつ水準を保てば計算上死ぬまで困らないだけの貯金があった。そんな祐太のもとに、高校の同窓会で再開した同級生から奇妙な依頼が舞い込まれてきた・・・。
老人問題をテーマにした短編集で、老衰や惚け、孤独死といった悲惨な現状の割には希望のある展開で読んでて楽しかったです。でもこれからの日本を考えたら、ちょっと捨て置けない問題ではあるよね。
これから日本では、この問題に関連して自殺と身内殺人が増えると思います。