森見登美彦「美女と竹林」

美女と竹林 (光文社文庫)

美女と竹林 (光文社文庫)

茶店でコーヒーを飲みながら考えているうちに、登美彦氏の脳内はこれからいかに生きるべきかで占められてきた。中身のない大問題である。「これまでは小説らしきものを書いてうじうじしてきたが、いずれあまりおもちろくないことがばれてしまうやもしれない。このままでいいのだろうか」登美彦氏は考えた。「いいわけがない!多角的経営として竹林を経営しよう。そして願わくばかぐや姫を見つけて警察に届けよう」
これはなんですかね。私小説的な自分語りと妄想のみで構成されていた初期の登美彦氏の小説から、妄想を抜いたような作品でした。いや、あんま抜けてないかもw どこまでが本当でどこからが妄想かわからない不思議なエッセイ?になっています。
うーん、普通に小説として書いた作品の方が面白かったかな。