小林泰三「天体の回転について」
- 作者: 小林泰三,KEI
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/09/10
- メディア: 文庫
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特に気に入ったのは表題作「天体の回転について」かな。科学が禁忌になった世界で、月への旅行を夢見る少年は、人類の遺産である軌道エレベーターに乗り宇宙を目指す。少年はそこで、プログラムで表現されたエレベーターガール・リーナと出会い、リーナとともにラグランジェポイントを経由し、宇宙を目指した。という天体物理学SF。ラグランジェポイントやコリオリ力に関するリーナの説明がかなり詳しく、わかりやすいのがポイントかな。めずらしく、おセンチで前向きな恋愛譚になってますw
短編集としてのクオリティは「海を見る人」→のほうが上だと思うけど、総じていい短編集でした。