子ども手当て

民主党のマニフェストの目玉みたいなので、ちょっと考えてみます。
子ども一人当たり年３１万円給付する。そして扶養控除・配偶者控除・配偶者特別控除は廃止する。てことは子どもがいる人は無条件で得をします。独身者とディンクスは変わらなくて、専業主婦だけとか老齢の親とか子ども以外の家族がいる人が損をする。ということになります。これがわかって初めて「それってどうなの？」という議論になるので、独身税だとか言ってる人はちょっと頭が悪いと思います。
現在、子どもを持つコストが高すぎて若い人が躊躇している現状を考えると、悪い政策じゃないと思います。少子化問題と市場縮小がこれからの日本を苦しめることはわかりきってるわけだし。
そして何より、今回廃止される各種控除って、かなり問題がある制度なんですよ。簡単に要約すると、家族を持っている人は所得税を安くしまっせ、という制度なんだけど、家族に所得制限があるってのが一番の問題なんですよ。バイトして１０３万円より稼いだら父さんの税金が上がっちゃう、ってやつです。これがあるせいで、結婚や育児で一度退社した女性が再び働き始めるインセンティブが弱くなっている、本当はもっと稼ぐ能力や時間のある人が仕事を抑えてしまう、共働きが相対的に損をする、女性が自立した生計を立てる障害になっている、等々問題は多々あります。基本的に、男が稼いで女は家で子育てをするという古い価値観に基づいた制度なので、時代に合ってないです。
この制度を廃止してお金が必要な人（子どもがいる人）には直接お金を配る、というのは結構いいアイデアだと思いますよ。