久保ミツロウ「モテキ」1巻

モテキ (1) (イブニングKC)

モテキ (1) (イブニングKC)

とうとう来たんだ。人間だれしも一度は訪れるというあれが。俺にもやっと来たんだ。
冴えない20代を過ごし、派遣社員のまま30代に突入しようとする非モテ君のもとに、都市伝説でしか聞いたことがなかったモテ期がやってきた。けれども、経験か才能か知らないけど何かが足りなくて、勝手もわからず右往左往しては傷つき、直りかけた傷口には塩を塗りこみ、ああ俺の人生どこへ行く。というお話。
非モテのネガティブな思考と諦観がリアルで痛々しく、なんというか読んでて言葉に詰まる作品でした。中柴いつかのエピソードは特に素晴らしく、絶妙なリアリティをもっているのに絶対にありえないと断言できる、非モテの妄想ぽさが素晴らしいです。まあ、これだけ女性とコネクションと行動力をもってたら非モテとは言えないような気もするけど。
作者が女性というのが一番の驚きでした。