米澤穂信「秋期限定栗きんとん事件」

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)

秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)

春のいちごタルト、夏のトロピカルパフェに続くシリーズ三作目。素晴らしい作品でした。
北村薫から若竹七海まで、日常の謎を扱ったミステリには身近な人間の悪意や狂気を暴くことで後味悪い結末を迎える作品が多いのですが、本作もご他聞にもれず*1。といっても、主人公たちが最低なのはこれまでの作品を読んでる人にはわかりきってるから、これでいいのかな。
ここまでダークヒーローしてる主人公と悪女なヒロインは、そこいらのラノベでは絶対に拝めない組み合わせだと思います。ファンタジーでもなんでもない、ただの日常ミステリなのにw これはすごいw

「ばいばい、小鳩ちゃん。あたしもそうだけど、きみも最低だった」
そう、たぶんね。

「だけどわたし、失望したとは言わないの」
気づくと、少佐内は笑っている
「そんなことだろうと、思っていたのよ」

ゎーぃ、ゎーぃ。
いい感じにサイテーですね。やっぱり、おまいらお似合いだよw

*1:完全な例外は倉知淳くらい?