林亮介「生還まで何マイル?」

迷宮街クロニクル1 生還まで何マイル? (GA文庫)

迷宮街クロニクル1 生還まで何マイル? (GA文庫)

地震をきっかけに、京都の町にできた大迷宮からモンスターたちがあふれ出した。モンスターを退治したい政府と、モンスターの身体の一部を換金したい現代の山師たる冒険者の利害は一致し、京都の迷宮街は冒険者の街になった。
現代の日本を舞台に、設定をしっかりつめて「世界樹の迷宮」のようなダンジョンRPGを書いた作品です。主人公を一人に限定するのではなく、迷宮街に集まる幾人もの冒険者の群像劇で書かれたストーリーは、昨日まで仲良くしてた人間がいきなり死ぬシビアなものになってます。でも冒険より冒険者の人間関係なんかに焦点が当たってて、死と隣り合わせの冒険に挑む人間の話になってるあたりが面白かったです。
それはそれとして、この作品、web小説の文庫化だそうです。大西科学といい、GA文庫ってなかなか面白いweb小説を拾ってくるよね。
(´-`).。oO(数学ガールの文庫化はここかな?w)