清野静「時載りリンネ1 はじまりの本」

時載りリンネ!〈1〉はじまりの本 (角川スニーカー文庫)

時載りリンネ!〈1〉はじまりの本 (角川スニーカー文庫)

わくわくする大冒険がしてみたいな。物語みたいな。悪党に狙われて困っている女の子を颯爽と救うような話が理想ね。日常の中のふとした出来事から幕を開けて、次第に謎が膨らんでいく不思議な展開、中盤はミステリーあり、活劇あり、友情ありの総天然色の大冒険よ。お待ちかねのクライマックスには悪党をやっつけて、もちろん最後は大団円を迎えるの。すべてが終わったあと、前よりも少しだけ世界が輝いて見えたら素敵よね。

ほんとにそんな話だった。
200万文字を読むことで一秒だけ時を止めることが出来る時載りの少女、リンネとその幼馴染の九高が大冒険をするというのが基本フォーマット。主人公の年齢設定*1も相まって、ライトノベルというよりジュブナイルよりの話ですね。
設定に粗はたぶんあるはあるけど、これだけ真っ直ぐな大冒険を読んだのは久しぶりでした。面白かったよ。

*1:九高もリンネも小学生