橋本紡「流れ星が消えないうちに」

流れ星が消えないうちに (新潮文庫)

流れ星が消えないうちに (新潮文庫)

恋人の加地君が事故でなくなって以来、わたしは自分の部屋で寝れなくなった。玄関に敷いた布団から見る磨りガラスのきらめきの向こうに加地君の気配を感じながら、わたしは眠りについた。
加地は、もうこの世にはいない親友は僕とは全く正反対のタイプだった。だからこそあれだけ惹かれあったのだろう。僕はいまだに、嫉妬と憧れの混じった気持ちを抱えながら、加地のことを思い出している。みたいな話。
かつて無くなった青年の元恋人と元親友が変わっていく話。こう書くとものすごく陳腐だけど、まあ実際にそうだからなぁw 自作のプラネタリウムとか高校の文化祭とか、いかにもなガジェットがいっぱいでメロドラマとしての雰囲気はいいと思います。
巧くんの話は面白かったけど、女の子の一人称はほめられた出来じゃなかったと思いますよ。ちょっと不自然だと感じてしまった。