長谷敏司「円環少女8 裏切りの天秤」
- 作者: 長谷敏司,深遊
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/06/01
- メディア: 文庫
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すごかった。たった一人で社会を相手に戦う仁に、きつい現実や繰り返された問いがどんどん襲ってきて、少女たちだけが答えを見つけて変わっていく。行き着くところまで行ったかに見えた仁ときづなの関係が、メイゼルが現れて持ち前の気高い視点を通すことで全く様相が変わるあたりがすごくよかったです。事実はひとつでも、真実は見方によっていくらでもある、みたいな。ここだけだとミステリみたいだなw
あとエレオノールがかっこよすぎでした。神意の正義の前で、完璧に透明だったエレオノールの誓いと決意。誰もが正しくて、誰もが間違いを起こしている<地獄>のような戦いの中で、孤高のメイゼルと神音を奏でる歌姫の強さは輝いてます。それに比べて、仁はちょっとなさけn(ry
まだまだ、仁へのきっつい問いは繰り返されそうですね。