石持浅海「扉は閉ざされたまま」

扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫)

扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫)

大学時代のサークルの同窓会で、伏見祐介は後輩の新山を殺し、ドアに鍵をかけた。密室殺人、完了。これから他の仲間たちに、とりわけ優れた観察眼を持ち頭の切れる優佳に感づかれないように、事件の推移をコントロールしなくては。みたいな感じ。ガチな倒叙ものです。
そういや、俺、倒叙の長編読むの初めてかもしれないw*1 新山が部屋から出てこないという状況を受けての議論と、伏見視点で綴られる犯人(伏見)と探偵(優佳)の息詰まる頭脳戦の緊張感はかなりもものでした。ミステリ界隈で評価が高いのもうなずける、非常に面白いミステリでした。

*1:忘れてるだけという可能性が一番高い