伊坂幸太郎「グラスホッパー」

グラスホッパー (角川文庫)

グラスホッパー (角川文庫)

元教師の鈴木は妻の復習をするために寺原の会社に社員として勤務していた。ところが、鈴木の目のまえで寺原は車にはねられてしまう。寺原を車に向かって「押した」人影を見た鈴木は、その人影を追いかけることにした。自殺屋・鯨とナイフ使いの殺し屋・蝉もそれぞれの思惑から押し屋を追いかける。
三人の視点を変えながら一つの事件を綴るスタイルで、伊坂幸太郎ならではの伏線の処理が見事ですね。三人の殺し屋が交錯する終盤が物凄くよかった。視点人物の三人の中では鈴木が一番気に入ったかな。鈴木の回想で綴られる鈴木の亡き妻もいいキャラだと思います。
伊坂幸太郎の小説にはずれなし、だね(;゚ー゚)。