石持浅海「水の迷宮」

水の迷宮 (光文社文庫)

水の迷宮 (光文社文庫)

三年前に起きた従業員の過労死をきっかけに、社員の意識が変わり羽田国際環境水族館の経営は安定した。ところが、件の社員の命日に脅迫メールが届いて、実際に水槽に攻撃が加えられた。次の攻撃を食い止めようとする職員たちを嘲うかのように脅迫者の攻撃は続いたのだが、いたずら程度の被害なので警察に介入させず自分たちで食い止めることに・・・。
やっぱり巧みなクローズトサークルの設定に感心しました。前作「月の扉」と同様に、様々な要員で警察の介入をかたくなに拒否する姿勢にプロ意識を感じました。単発のミステリなのにやたらとキャラが立ってるのもポイント。
こんなにしっかりしたミステリ、それもきちんと論理的に推理すれば何が起きてるかわかるタイプのやつ、物凄く久しぶりに読んだよw