長谷敏司「円環少女5 魔道師たちの迷宮」

テロリストの手に渡った核爆弾は、古い地下鉄車両に乗り<魔法使いの弾丸ウィザード・ブレット>に護られながら東京の地下を疾走する。<公館>は専任係官を総動員して解決を目指した。そして、繰り返された問いは、最悪の形で再び現れ、仁は試しなおされる。
長谷敏司の作劇の特徴として、悪役をしっかり描写する、あるいは悪役として描写しないというのがあります。例えばグレン・アザレイだったりエレオノール・ナガンだったり、本作の地下世界の住人だったりするのですが、これによって彼らは単純な敵役ではなくなり、血の通ったキャラクターになるのです。そして、そういう存在が対立しなければいけない構造こそが、この世界を<地獄>たらしめているのです。この構造はとても現代的だと思います。
――この世界は、地獄じゃない」仁が答えを出したことでこれまで以上にストーリーが複雑になりそうでwktkですね。
……あたしなら、せんせの抱えてるつらいこと、全部忘れられるくらい……ひどいことしたげられると思うんだけど! どうかしら?」相変わらずメイゼルは素晴らしすぎです(;・∀・)。