佐藤友哉「フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人」

フリッカー式 <鏡公彦にうってつけの殺人 > (講談社文庫)

フリッカー式 <鏡公彦にうってつけの殺人 > (講談社文庫)

ユヤタンデビュー作。
妹の佐奈がレイプされて自殺した。悲しみにくれる俺の前に現れた男に佐奈の陵辱ビデオを見せられ、レイプ魔たちの娘の行動評を貰った。それから三日かけて、俺は復讐することを決断した。
えーと、確かに壊れてる狂気を書きたいってのは伝わるのですが、文章がアレ過ぎて読むのが辛かった。湯につかる熱帯魚のように視線を躍らせた。とか、珍妙な比喩がばんばん出てきてきっついです。ここまで文章が美しくない小説、久々に読んだよ。内容のほうも、まあ終盤は盛り上がるし確かに驚愕するんだけど、予想の斜め上どころか読者(俺)置き去りで明後日の方向に飛んで行くのを眺めて( ゚д゚)ポカーンというのが正直なところですね。
あらゆる意味で安っぽいと思います。