西澤保彦「笑う怪獣 ミステリ劇場」

笑う怪獣 ミステリ劇場 (新潮文庫)

笑う怪獣 ミステリ劇場 (新潮文庫)

アタル、京平、正太郎の三人は、ナンパが趣味の腐れ縁。ところが、いつもナンパが成功しそうになると、怪獣だの妖怪だの解像人間だのが出てきて滅茶苦茶になってしまう。みたいな話。この作品がまず滅茶苦茶ですw 好き嫌いは抜きにしても、西澤保彦の中でも一番の異色作であることは間違いないです。
物凄く軽いのりで書かれた作品で、リーダビリティの高さはかなりのもの。なのですが・・・。別に怪獣いなくてもいいじゃん!最初の短編「怪獣は孤島に笑う」こそ、怪獣の存在が重要なキーになってましたが、次の話から別に怪獣がいなくても全然問題ないし、「聖夜の宇宙人」にいたってはミステリですらないし。別の意味で驚愕です。( ゚д゚)ポカーン と脱力すること請け合いですw
いつもの西澤保彦に見られる強烈な後味の悪さもないし、やっぱりあらゆる意味で異色作ですね。