定金伸治「ユーフォリ・テクニカ」

産業革命を支える王立技術員にて、初の東洋人講師となったネルの下に、やたらとテンションの高い娘が技官になりたいとやってきた。ネルはその女性、エルフォールの技術者としての適正と情熱を認め、彼女を雇うことにした。他の研究室との確執となかなか進まない研究。実験、失敗。実験、失敗。幾度もの試行錯誤の末に、ついにエルフォールは小さな光を見た。みたいな感じ。
19世紀のイギリスっぽい国で、化学っぽい技術で花火を研究する研究室ファンタジー。優秀な上に情熱のある人が頑張る話でした。「水気」が科学と呼ぶには疑わしい代物であることがちょっと不満ですが*1、三日三晩くらい平気で風呂睡眠なしで研究に没頭するエルフォールが素晴らしいキャラクタだったので全然気にせず楽しく読みましたw
ルフォールが数学論文で参考にした数学者はガロアなのかな?

*1:特に気になったのは、エネルギーを光に変換する仕組みと保存則