谷原秋桜子「龍の館の秘密」

龍の館の秘密 (創元推理文庫)

龍の館の秘密 (創元推理文庫)

武熊さんに前回のバイトの文句を言うと、お詫びにと次のバイトの紹介をしてくれた。「立っているだけで2万」というあやしいバイトをはじめたわたしは、気づいたら京都にいて、龍の館と呼ばれる画家の館で起こる殺人事件に巻き込まれていた・・・。
天使が開けた密室の続編。前作より良かった。
正直、館ものも物理トリックもあまり好きじゃないけど、それとわからないように処理された伏線の扱いには感心しました。特に本作に収録された短編「善人だらけの街」における大胆な(ry ネタバレ回避のため省略されました。
ここからはミステリとしてどうこうとは別次元の話。作者が修也に萌えながら書いてるのはまず間違いないのですが、あまりにかっこよく書かれすぎてて違和感を感じてしまいます。たぶんこの辺が富士ミスで受けなかった最大の原因なのでは。まあ、逆のパターンが当てはまるであろう作品なら星の数ほど思い浮かぶから、野暮な指摘だけどね。
ツンデレ少女の一人称小説というのは珍しいですねww