浅井ラボ「TOY JOY POP」

TOY  JOY  POP (HJ文庫)

TOY JOY POP (HJ文庫)

大学七年生のフクを中心としたよくわからない連中は今日もファミレスに集まってだべり、女子高生は援助交際をして関節ババァと格闘少女は激しい戦いを続け、配布者は殺人レシピをばら撒き続けるけど、相変わらず世界はダルくて退屈なのでした。みたいな。
面白かったとは思うけど手放しで大絶賛はしかねます。伏線は綺麗に回収されてるし、キャラクタ設定にも無駄がないしで、わりとしっかりした物語だと思うのですが・・・。この微妙な読後感はなんなのでせう?そりゃ読者も選ぶってもんです。
キャラクタの掛け合いと終盤の怒涛の展開は絶賛できるけど、序盤がダルいのは絶賛できません。現実がダルくて退屈なのはしょうがないけど、小説はダルかったらダメでしょ。

「中身や心が好きだと言っても、最終的に自分のことを好きになる人格だけが好きで、やっぱり顔と体がきれいでかわいいのが第一。見え見えすぎるよ、そんなの。大友君が、男の人がそうなのに、なんで女の子の側だけが大友君の内面に興味を持たないといけないの?」
ゾンビみたいな虚ろな目をした大友くんを、真央は励ますことにした。真央はできた女の子だからね。
「大丈夫だよ。大友君は頑張って勉強していい大学行っていい企業に入って、高いお金で奥さんを買えばいいんだよ。ちゃんとお金があれば我慢してくれるような、いい奥さんが買えるよ。お金がなくなると出て行くから、リースかな」

どこの世界の電波男ですか?