タカハシマコ「女の子は特別教」

新装版　女の子は特別教

「お砂糖に毒を一滴たらせばかわいい女の子出来上がり！」という帯の文句がピッタリなリリカルダークな短編集。
どの話もいかにもタカハシマコという感じだけど、タカハシマコの漫画って感覚優先で描写不足なところがあるから読み手がタカハシマコの感性に多少は共感できないと「意味がわからない」で終わってしまうんですね。それこそが作家性といわれるものなのでしょうが・・・。可愛い女の子に「あたしかわいいって言われるのキライよ　それって人間扱いされてないもの」なんて言わせるセンスをフォローしろというのも厳しい話かもしれませんｗ
大人に、女になっていく自分への嫌悪と無くしていく純粋性と少女性への哀愁を書いて、その姿によって女の子の純粋さを際立たせて表現する技法は見事ですね。
ここまで書いて、俺は未だに女の子に純粋さとかを求めてるのだろうか、とかちょっと思ったけどまあ求めてるからこれ以上つっこまないことにします。