口八丁ぐりぐら「花と泳ぐ」1巻

花と泳ぐ 1 (まんがタイムコミックス)

花と泳ぐ 1 (まんがタイムコミックス)

”出る”ことで有名な夜の帰り道で、僕、笹川幸太は幽霊の菊子と出合った。菊子が何で幽霊になったのかわかるまでという名目ではあったけど、菊子と菊子を成仏させるために隣に越してきた女子高生除霊師・下田ふみちゃん、僕と僕の親友の梅ちゃんとの、奇妙で少しだけ楽しい毎日はずっと続くと思っていた。みたいな感じ。
(・∀・)イイ!
僕にだけ見える幽霊が現れて・・・というと星里もちる「夢かもしんない」が思い出されますが、本作は「夢かも〜」の序盤の山場、幽霊の女の子の正体を調べることがストーリーの目的になってます。全てが終わった後からの幸太の回想を織り込むことで、戻らない今に対するノスタルジーを与えてるのがいい感じです。
作劇を担当する口八丁ぐりのキャラ設定のうまさには本当に驚かされます。具体的にあげると、梅ちゃんが(幽霊の)菊子を全く見えないという設定が、4コマのネタ作りだけでなくストーリー上も重要な意味を持ってるところとか。ふみの(ボケ要員以外の)ストーリー上の役割にも要注目ですね。
きちんと伏線があるし読者を驚かせることを目的に書かれた話じゃないので、普通に読めばこれから何が起こるのか予想できるのですが、演出次第でそれでも十分傑作になりえる話だと思います。
菊子が可愛ええ(*゚∀゚)=3。