秋津透「たぬきつ!」

たぬきつ!(1) (ファミ通文庫)

たぬきつ!(1) (ファミ通文庫)

かのこん」や「我が家のお稲荷様」みたいにキツネが主流のこの界隈でタヌキは珍しいと思い、それなりに起承転結と萌えがあればいいや程度のかなり低い期待値で読んでみました。期待を上回りも下回りもしないまごう事なき凡作でした。
どこまでも王道でご都合主義な展開、変なルビを振りまくったお世辞にも読みやすいとはいえない文章、予定調和で緊張感のない戦闘シーンと、これぞライトノベルとも言うべきダメな要素が盛りだくさん。狸と狐に関する四国の伝承に着眼点を求めた発想とタヌキ娘の晶さんが可愛ええことくらいしか(俺基準の)褒めるとこがないじゃないか。駄作認定しなかったのは期待値が低かったからだと思ってくれぃ。
とはいえ、王道なライトノベルとしての水準は低くはないので、王道上等・意外性なんか犬にでも食わせちまえ、そんな人なら楽しめるかもしれません。
萌えの素材としてはキツネよりタヌキのほうが優れてますね(;゚ー゚)。