伊坂幸太郎「陽気なギャングが地球を回す」

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

それぞれが一癖ある4人の悪党たちは入念な下準備の元に銀行強盗をする。誰一人傷つけることなく、スマートに金を奪い去ったはずが、同じく逃走中の現金輸送車強奪グループに金と車を奪われてしまう。悪党たちは奪われた金を取り返そうとするが・・・
断片的に綴られる細かいエピソードと細かい伏線できちんと収束するラストがいい感じ。登場人物が軽妙で洒落た会話を繰り返すのもいい感じ。もっとも、これまで読んだ伊坂幸太郎の作品は全部こんな感じだったけどw
上記の特徴を踏まえたうえで登場人物の人生の転換点を描いた「ラッシュライフ」のほうが個人的には好きだけど、本作も文句なく水準以上のエンターテイメントでした。