北村薫「スキップ」

スキップ (新潮文庫)

スキップ (新潮文庫)

昭和40年代に女子高生だった一ノ瀬真理子は目が覚めると25年後の未来に心だけ跳んでしまった。絶対座標でみるとタイムトラベルもの、相対座標では記憶喪失(欠落)もの、というちょっと珍しい話でした。
主人公が25年の歳月にショックを受ける序盤は長くてタルかったけど、前向きに現状を捉えて目の前の仕事をこなす中盤以降はわりと面白かったです。教師である主人公の視点を通した高校生のイベント話になったのがよかったのでしょう。主人公より箱入り娘のほうが印象強いしw
ここからつらつらと「北村薫の女性一人称を俺が嫌いな理由」を考察しようと思ったけど、めんどくさくなったので次回に譲ることにします。たぶん年内くらいにターンを読むのでそのときにでも。