水上悟志「惑星のさみだれ」1巻

惑星のさみだれ 1 (ヤングキングコミックス)

惑星のさみだれ 1 (ヤングキングコミックス)

水上悟志、燻ってる若者が”跳ぶ”話を書くと物凄いキレがありますね。
平凡でひ弱な大学生・雨宮夕日。ある朝起きると彼の部屋にいたトカゲが「地球の危機を救うために姫を守って欲しい」とか言い出した。と書くと平凡な巻き込まれ型ファンタジーに見えるけど全然違いますw 夕日くん、突然表れた人語を話すトカゲをいきなり窓から投げ捨てますww
あ 仲間いるんだ じゃあその人たちに任せよう ぼくはやらない おまえはそこで地球の運命を指を加えてみてるがいい
また、近所に住む女子高生な姫・朝比奈さみだれも非常にいいキャラをしてますw
あんなんに地球は壊さへん!!なぜならこの地球を砕くんは私の拳やからじゃー――!!
斬新過ぎるよw あんな笑顔でこんなこと言われたら俺でも忠誠を誓うね。この二人の設定を思いついた時点で作者の勝ちでしょう。
とはいえ、この作者ならではの良さが発揮されるのは、夕日の成長ものとしての側面でしょう。他人を信じられなくて、自分も信じられなくて、心を縛る鎖から抜け出せない・・・そんな彼が文字通り呪縛を解き”跳ぶ”シーンと吹っ切れてからの活躍は物凄くカタルシスがあります。伏線をばら撒くのが中心な1巻ですが、平凡なファンタジーにはしようとしない作者の姿勢も好感が持てます。
おまんつマンセーヽ(´ー`)ノ。