桜坂洋「All You Need Is Kill」

All You Need Is Kill (スーパーダッシュ文庫)

All You Need Is Kill (スーパーダッシュ文庫)

読みかけのペーパーバックが枕元においてあった。初任兵のぼく、キリヤケイジは初めて出撃したクソったれな戦場で、戦場の雌犬・リタブラウスキに見取られ戦死したはずだった。戦場で死ぬたびに、ぼくは初出撃の前日に戻っていた。どうやらこの世界は永遠にループしているらしい。ならば、無限の時間を使って、リタのような最強の兵士になってみせる。・・・までが第一章。
物凄く(・∀・)イイ!。永遠に続くようにみえるループの中で、孤独にストイックに強くなろうとする主人公はカッコイイし、自然に感情移入できるように描写されてます。この辺は文章力の賜物でしょう。戦闘が体力ではなく経験によって蓄積されるからだのオペレーティングシステムに依存するもので、体力的なものを持ち越せなくても強くなれるという設定も上手いです。繰り返しによって自分の技術を高めるアクションゲームみたいですね。
切なく、ほろ苦いラストもいい感じ。159回目のループでこの作品を終わらせてたら、ここまで強烈な印象は持たなかったと思います。
次は「現代魔法」。