本田透「萌える男」

萌える男 (ちくま新書)

萌える男 (ちくま新書)

一般向けの電波男という認識でもいいですが、読み物としては電波男より面白いです。平易な文章と作者の自己満足と思われる小ネタがなくなったことで物凄く説得力が上がってます。
内容面での電波男との差異は、私怨としか思えなかった過剰な負け犬女叩きがなくなったこと、萌え系と恋愛資本主義系における作品内での恋愛の扱われ方の違いを明確にしたこと、あたりですかね。
電波男より安いし、内容も洗練されてるし、なにより読みやすいのでこれから読む人には断然こっちを薦めます。やっぱり、評論家・本田透は物凄くいい仕事してますね。なんでこれが小説に結びつかないんだろう?