古橋秀之「ある日、爆弾が落ちてきて」

ある日、爆弾がおちてきて (電撃文庫)

ある日、爆弾がおちてきて (電撃文庫)

(・∀・)イイ!
ふつーの男の子とちょっと変わった女の子のボーイミーツガールな短編集。どの話もテーマになってる時間軸のズレも上手く組み込んで物凄くきれいにまとまっています。ここまでクオリティ高い短編集、久々に読んだよ。素晴らしい!
「ある日、爆弾が落ちてきて」予備校の授業をサボって屋上でダラダラしてたら女の子が落ちてきた。彼女は、高校の頃好きだった広崎に似ていて、自分が爆弾だと言い出した。つう話なんだけど、「だって長島君、大人になんかなりたくない人でしょう?」という彼女の一言に(一応消しとく)主人公以上に心を乱す俺ガイル。
「恋する死者の夜」この話だけ毛色が違う。幻想的な悲く美しい世界がいいですね。
「三時間目のまどか」どこかで読んだようなネタだけど、オチが秀逸。話がありがちなだけに作者の力量がよくわかるってもんです。
「むかし、爆弾が落ちてきて」これも上手いんだけど、主人公がそこに飛び込む動機付けがちょっと弱いような・・・
ここで挙げてない話もどれも面白かったけど、あとがきは激しく蛇足かつ無粋だと思います。